
Logicool M575とELECOM ISTを比較。人気のトラックボールと最新のトラックボールはどう違う?

トラックボール、使っていますか?
私は当ガジェットブログ”ルイログ”をはじめるずっと前の 2013年頃から愛用していて、かれこれ10年以上トラックボールと生活しています。
2023年11月15日に販売開始された ELECOM IST というボールの支持がベアリング型のトラックボールが再販*1されたので、最新のトラックボール「ELECOM IST」を王道のトラックボール「Logicool M575」と比較してみました。
*1 初期不良で一時販売停止となっていた
ルイログ的結論
- はじめてのトラックボールなら Logicool M575。
- 2台目以降のトラックボールで、ベアリング操作を楽しみたいなら ELECOM IST。
結論を先に述べると上記通りで、個人的には「使う場所や用途によって選ぶべきで、どちらも素敵なトラックボールだ!」という感想となりました。
本記事ではそのあたりを深掘りしていく形で比較していきます。
もくじ
Logicool M575 と ELECOM IST の違い


ELECOM IST はボールの支持が「人口ルビー」タイプもラインナップされていますが、ここでは「ベアリング」モデルを前提とします。 人口ルビータイプは他のよくあるトラックボールと同じ使用感です。
そのためやはり ELECOM IST を使うのであれば「ベアリング」モデルを使いたいところ。
- トラックボールの中では王道と言われるようになった人気の Logicool M575。
- ベアリング支持を搭載した新型の ELECOM IST。
両者の違いは、形も違えばボールのサイズや操作感も違い、ソフトウェアやボタンのクリック感まで何もかも違うような印象です。
パソコンやタブレットとの接続方式も、M575 は 2.4GHzUSBレシーバーで接続する方法と Bluetooth で接続する方法を状況に応じて変更できて、IST は購入時に選択したモデルの接続方法のみ利用可能という柔軟性のなさもあったりします。 その分コストを抑えられているのだとは思うけれど、珍しいなと感じたのは私だけではないでしょう。
Logicool M575 と ELECOM IST の違いをざっとあげてみると以下のような感じです。
ELECOM IST の特徴(Logicool M575と比較)
- ベアリングによるボールの回転が軽快
- 手垢とホコリによるゴミが溜まりにくい
- ボールのサイズが2mmほど大きく(36mm)汎用性は低い
- 本体に角度がついているので手首に優しい
- ソフトウェアは Logicool(Logi Options+)の方が色々できて便利
ELECOM IST(ベアリングモデル)とを Logicool M575 と比較してみるとこんな感じです。
正直いうとどちらも素敵な製品なので、優劣をつけ難いところはあります。
Logicool M575 は王道の人気があるだけあってとてもベーシックな製品だと感じますが、ELECOM IST のベアリングモデルはトラックボールのデメリットである手垢とホコリによるゴミが溜まりにくいというメリットが大きいと感じます。
そして何よりベアリング支持でボールを転がすのが気持ちよく病みつきになります。
ただソフトウェア面では Logicool の Logi Options+ が多機能で優秀なので、ソフトウェア面も考慮すると Logicool M575 もやはり優秀なトラックボールだなと感じます。
また、クリック感やスクロールの使用感も私は M575 の方が使いやすいです。
違いについてもう少し各ポイントの詳細をみていきましょう。
ボールのサイズが34mmと36mm


- M575 : 34mm
- IST : 36mm
ボールのサイズが違うと何が違うのか、私の思いつく限りのものを紹介すると・・・
トラックボールのボールサイズが違うと変わるポイント
- ボールを転がした時の操作感
- 勢いよく転がした時のカーソル移動範囲
- 交換用ボールのラインナップがあるかどうか
上記となります。
操作感はボールが大きい方がやや精密な動きがしやすいと言われていますが、比較している 34mmと 36mmの 2mm差ではそう変わらない気がしました。
転がした時のカーソル移動範囲もソフトウェアでの調節次第でどうにでもなったり。
大きな違いは交換用ボールのラインナップがあるかどうかと、やや動かしやすさは大きめの方がやりやすいのかも(?)というところが私の所感です。
とくに交換用ボールのラインナップがあるかどうかは、ボールの色を変更して楽しんだりするトラックボウラーにとっては致命的かもしれません。
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親指型トラックボールは 34mmサイズが広く使われているサイズとなっているため、34mmサイズは選択肢が色々あって楽しめます。
逆に 36mmサイズは私が Amazonで調べたところ同じ色のボールがELECOM公式から販売されているだけしか見つけられませんでした。
そのため、トラックボールを使うときにボールの色を変えたい方は注意が必要です。
ISTのベアリング支持は汚れが溜まりにくい


ISTのベアリングの操作感は病みつき。 そして手垢やホコリのゴミが溜まりにくいというのも大きなメリットの 1つ。
何を重視するのかでそのとき使うトラックボールの選択は変わってくるけれど、「ゴミ掃除は極力したくないけど操作感は変わってほしくないしゴミは溜まらないでほしい。」という方であればベアリング支持の ELECOM IST をおすすめできます。
正直かなりゴミが溜まりにくくて、掃除のタイミングはいつになるだろうと経過観察しているところです。 お家で使っているので使用頻度はそれほど高くないとはいえ、1か月以上使っている現状でもまったくゴミが溜まっていませんでした。
ベアリングでない通常のトラックボールは、毎日使う場合週1回は掃除したいところ。
利用時間や環境と手汗のかきやすさにもよるけれど、経験上1日数時間程度の利用なら月1、1日8時間↑なら2・3日に1度は掃除したくなりそうです。



私はM575を会社で愛用しており、毎日退勤時にデスク周りを拭くのと一緒にトラックボールも掃除しています。 衣類が多い職場なのでホコリもすぐ溜まっちゃうんだよね。 手汗もかきやすいタイプです。
電源ボタンの位置が上なのか底なのか


ELECOM IST は電源ボタンが上に、Logicool M575 は電源ボタンが底面にあります。
というよりかは、多くのトラックボールが電源ボタンは底面にあるのに対し IST は上にあるといった方が正しいでしょう。


現在私が所有している親指型トラックボールは、ISTだけ上にあって、他はすべて底面に電源ボタンがあります。
過去に使っていたトラックボールでもそうでした。
他のトラックボールではデバイス切り替えボタンが配置されていることが多いですね。
IST は 1種類の方法でしか接続できないという割り切った仕様もあってか、切り替え必要なくその位置に電源ボタンを配置できたのかなという推測もできます。
他デバイスと切り替えできないというのは不便さを感じることもありますが、電源ボタンが上にあり”持ち上げて電源ON/OFFをしなくてイイ”というのは意外と便利だったりします。
デザイン・形状は似た部分もあれど大きく違う


デザイン・形状は見たままですが、おおまかなデザインは M575 がいわゆるオーソドックスな形状、IST がシュッとした形状という表現になりそうです。
そして双方薬指や小指がくる位置にはくぼみがあって自然と手を置ける形状です。
私の場合 IST は手とトラックボール本体との間に隙間ができて、M575 は隙間があまりできず添えるような感じになりました。
シュッとしているのか、丸みを帯びているのかの違いがでています。
私は手汗をかきやすい体質ということもあり、デザイン・形状は IST の方が好みでした。
クリックなど操作感はM575の方が使いやすい
左右クリックとホイールスクロール、戻る・進むボタンのいわゆる通常操作は私の使用感では IST よりも M575 の方が圧倒的に使いやすいです。
ISTの操作感
- 左右クリック : 固くて指が疲れる
- ホイールスクロール : 調整が難しい
- 戻る・進むボタン : 反応が鈍く、1度押しただけなのに2ページ戻ったり、押してからの反応が遅かったりする
通常のマウス操作的なところは正直 M575 の圧勝だと感じています。
もちろん耐えられないほどではないですが、より使い心地の良いトラックボールを使ったことがあるとどうしてもこのあたりは不満点になってきます。
IST はベアリング支持に特化した、特化型のトラックボールの認識ですね。
そして王道で人気の M575 はさすがと言わざるを得ません。
【結論】M575 と IST、結局どっちがいい?
ルイログ的結論は以下の通り。
- はじめてのトラックボールなら Logicool M575。
- 2台目以降のトラックボールで、ベアリング操作を楽しみたいなら ELECOM IST。
さらにいうと。
- 効率化を求めるなら Logicool M575。
- 効率化を求めない単純作業なら ELECOM IST。
こんな感じですね。
正直ベアリング操作に慣れてしまうとその操作感が病みつきになっちゃって、他のデメリットを抑えても IST を手にとっていたりもします。
ただやはりクリックが固くて指が疲れがちだったり、色々使い勝手を良くしつつあるソフトウェア(Logi Options+)が恋しくなったりします。
そのため効率化を考えるならやはり Logicool 製品である M575 を。
私の場合家では Logicool MX ERGO というワンマーク高いトラックボールを利用しているのだけれど、効率化を求めないブラウジング操作だったりそもそもキーボードばかり触っている執筆作業だったりのときは IST を使うような使い方にシフトしています。
Logicool M575 は会社に持って行っていて、どんな作業でも基本的に効率化を求めることが多いので Logi Options+(ソフトウェア)が使える M575 が手放せません。
Logicool M575とELECOM IST 比較のまとめ。おすすめは?


こんな感じで今回は人気のトラックボール「Logicool M575」と最新のトラックボール「ELECOM IST」を比較してみました。
人気・王道の M575 と、ベアリング支持の新型 IST 。 正直言って甲乙つけがたい、どちらも素敵なトラックボールです。
Logicool M575 がおすすめの人
- はじめてのトラックボールを購入する人
- 仕事で使うため効率化を優先したい人
- 複数デバイスで1つのトラックボールを使いたい人
- いわゆる人気の王道・定番品で安定を取りたい人
ELECOM IST がおすすめの人
- すでにM575やMX ERGOなどのトラックボールは使っていて、ベアリング支持の快適さを楽しみたい人
- シュッとしたデザインに惚れた人
- 接続デバイスは1台だけの人
- 不満点を差し置いてもベアリングでボールをシューッと転がしたい人
使い方・使い道・用途によっておすすめが変わってくるので、上記パターンをぜひ参考にしてみてください。
ちなみに私は「すでにM575やMX ERGOなどのトラックボールは使っていて、ベアリング支持の快適さを楽しみたい」に当てはまってしまい、お家では MX ERGO よりも IST の方が利用頻度が高くなっています。



正直クリックが固くて疲れるしスクロールの感じも自分にはあまり合わず、ソフトウェアによる利便性もあまり感じていないのだけれど、単調な作業をするだけならベアリングの快適さと見た目の格好良さでついISTを使っちゃったりしています。 お家では。
とはいえ会社では効率化を優先したいため Logi Options+ が使える M575 を愛用中です。
やはりソフトウェア面で使いやすく便利な Logicool 製品は強いなと感じます。 クリック感などに不満点もありません。
肩こり軽減や腱鞘炎対策に最適なトラックボールは長時間のパソコン作業をする人にとって救世主みたいなものだったりするので、まだ使ったことがない方もぜひチャレンジしてみてほしいです。
人気の Logicool M575 と 新型の ELECOM IST は何が違うんだろう、というところが本記事で知ってもらえたら嬉しい!
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